何番目? |
今度新しく女王候補に選ばれたアンジェリークという女の子は、とっても可愛い子だった。 僕の大事な友達のチュピともすぐに仲良くなったし、毎朝花を一輪届けるとすごく嬉しそうに笑う。 「きれいですね」って喜んでくれる。 花も、小鳥も、甘いお菓子もみんな好きなんだって。 でも、じゃあ、僕は一体何番目なの? *** 「おはよう、アンジェリーク! 今朝は早いんだね」 朝摘みのお花をリュミエール様やオリヴィエ様に届けている途中、庭園でアンジェリークに出会った。 「おはようございます、マルセル様。 なんだか目が醒めちゃって。せっかくだからお散歩してたんです」 そう言って、アンジェリークは両手でガッツポーズを作った。 「今日は僕のところに来てくれる?」 ちょっと期待してたんだけど、答えはダメだった。 「じゃあ今度の日の曜日に一緒に出かけようよ!」 せっかくチェリーパイを一緒に食べようと思ってたのに! 「じゃあ、その次の日の曜日は?」 今までしゅんとしていたアンジェリークの顔がようやく笑顔になった。 「やったァ! それなら約束だよ。次の次の日の曜日は僕と一緒に出かけようね!」 アンジェリークがそう言ってくれたから、僕は嬉しくなった。 「ねえアンジェ、紅茶とハーブティーどっちが好き?」 僕がそう言ったら、アンジェはにっこり笑った。 「どっちも好きですよ」 アンジェリークは好きなものが人より多いみたいだ。 「うーん…1番って決めづらいですね。 みんな同じくらい好きだし、それぞれ美味しいと思うし…」 僕たちはくすくすと笑った。 「だって好きなものが多いと毎日が楽しいじゃないですか」 アンジェリークが嬉しそうに僕のいれたハーブティーを飲んでそう言ったのを覚えてる。
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