顔をなくした日
朝。今までだったら、爽快に目が覚めるのに、最近はそうじゃない。 原因は分かってる。夜眠れないから…。 寝る時間が遅くなっちゃ、朝起きるのがつらいのは当ー然だよね。 心当たりはないわけじゃないけど、それにしたって肌荒れなんてしたらオリヴィエ様の名が泣くよ! ってことで、私はいつも通りにシャワーを浴びる。 そして鏡の自分に向かってあいさつを… 「…って えええええええええっっ!?!?」 私は慌てて着替えると、真っ先にルヴァの執務室に向かった。 「あーオリヴィエ。おはようございます。どうかしたんですか?こんなに早くに」 ルヴァは何のことだか分からないって顔をして首をひねってる。 「えーと。…いつものあなたにしか見えませんけど…一体どういうことなんですか?」 鏡を見て驚いた。 「ね。正直に言ってよ、ルヴァ。本ッ当ーにオリヴィエの顔に見える?」 こんなことってあるのかな? 「あー…オリヴィエ。もしかして疲れてるんじゃないんですか?」 ば〜い。と右手を上げて私は執務室に戻ることにした。 「よお、極楽鳥。ため息なんて珍しいな」 廊下の向こう側からやってきたのは赤い髪をした炎の守護聖だった。 「オスカー。あんたと一緒にしないでよ。…ねえ、ところで、今日の私 いつもとちょーっと違わない?」 いつも私に絡んでくるコイツならもしや…と期待してたんだけど。 「なんだ? 化粧品でも変えたのか?」 視界の端でオスカーが傷ついた顔をしたけど、そのまま私は無視した。 とにかく、女王候補に出会う前に部屋に帰って休もう。 |
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